香典袋の正しい書き方とは?香典の渡し方や参列できない場合のマナーも解説

💡記事を先読み 

  • 香典袋は手書きがオススメ
  • 香典袋は宗教によって表記が異なる
  • 葬儀などに参列できない時は香典は郵送する

「香典をスマートに贈りたい」、「故人に失礼のないマナーを守りたい」という方に必見!

香典の書き方やマナー、選び方を徹底解説します。手書きの極意や表書きの書き方、中袋の記載内容など、必要な情報を網羅。
宗教別(仏教、神道、キリスト教、無宗教)の書き分けにも対応しています。

さらに、香典袋の入手先や水引の選び方もご紹介します。 香典の渡し方や袱紗(ふくさ)の使い方、お悔やみの言葉の選び方など、実践的な情報も満載。

参列できない場合や辞退する場合の対応も解説しているので、あらゆるシーンで安心です。
香典の基礎知識から実践的な内容までを網羅した、香典に関する完全ガイドで、故人様への想いを正しく伝えることができます。

香典袋の書き方

香典の書き方には、一定のルールがあります。正しい書き方で、故人への哀悼の意を伝えましょう。

手書きがおすすめ

香典袋には既製の表書きが用意されていますが、手書きの方がより丁寧とされています。
書き手の思いが込めやすいですし、受け取った方も温かみを感じることができる為です。

記載には配慮が必要で、誤字脱字などの誤りがあると礼儀違反につながる可能性がありますので注意してください。

表書きと氏名の記載方法

香典袋の表には、表書きと氏名を記入します。

表書きは、香典を贈る目的を表す言葉です。
一般的によく使われるのは「御霊前」や「御香典」などです。表書きの下に中央に氏名を記載します。
複数名で香典を贈る場合は、立場・年齢が高い順に左側にずらして連記するのが一般的です。

中袋の記入方法

寄付金の記入方法
中袋の寄付金額と宛先を記入しましょう。住所欄はマンション名まで省略せず記載してください。金額については、旧字体の漢数字で記載します。

香典袋の入手方法と選び方

香典袋は、通夜、葬儀の際に故人に捧げる金銭を納めるための重要な道具です。

ここでは、香典袋を入手する方法と、故人や遺族へ敬意を表し、適切な選択をするため選び方のコツをご紹介します。

香典袋の入手先

  • コンビニエンスストアや文房具店
  • スーパーマーケット
  • 仏具販売店

香典袋は、落ち着いた色調とシンプルなデザインで、故人への哀悼を表したものが一般的です。
白やグレーの無地が好まれ、水引は黒か青が用いられます。

水引の選び方

水引とは、香典袋の封を閉じる際に結ばれる細帯状の飾り紐です。本数は故人との関係性で異なります。
一般的には、親戚には黒白5本の結び切り水引、友人・知人には黒白3本の結び切り水引を選びます。

香典の寄付金額が3,000円~5,000円の範囲では、印刷された水引の香典袋でも問題ありません。
ただし、1万円以上の金額を包む場合には、水引を取り外せるタイプの香典袋を選ぶのが好ましいです。

宗教別の香典袋の書き方

香典袋は、お悔やみの際に現金を入れる袋です。宗教によって表記が異なるため、仏教、神道、キリスト教における正しい書き方を以下で解説します。

仏教の場合

仏式では、白黒の水引がかけられた無地の不祝儀袋や、蓮の絵柄が入った不祝儀袋が用いられます。

表書きは「御霊前」が一般的ですが、四十九日前までに限定されます。
そのため、新盆や一周忌では「御仏前」または「御佛前」を用います。

仏教では、四十九日を過ぎると故人は仏の世界へ旅立つとされています。

宗派が不明な場合は「御霊前」と記載するのが無難ですが、浄土真宗では故人が亡くなると同時に仏になると考えられているため、「御霊前」は使用せず「御仏前」を使用します。

神道の場合

神式の香典では、黒白・白・銀・黄白の水引を用い、「御玉串料」「御弔料」「御神前」などと表します。

神道では、葬儀後の五十日祭や年忌法要でも、同様の表書きが用いられます。
玉串とは、榊などの枝に紙垂を付けたもので、神前に捧げられます。

神式にはさまざまな形式がありますが、香典の表書きは共通しています。

キリスト教の場合

キリスト教式では、十字架やユリの花が描かれた不祝儀袋を用い、または白無地の封筒を使用します。

表書きには一般的に「御花料」と記します。

キリスト教には香典という概念はなく、代わりに「弔慰金」と呼ばれます。
葬儀後の法事である追悼ミサや記念集会でも、表書きは「御花料」とします。

カトリックでは「御霊前」も使用できますが、プロテスタントでは使用できません。宗派が不明な場合は「御花料」と記すとよいでしょう。

無宗教の場合

無宗教葬や宗派不明の場合の弔事には、白無地の袋に白黒の水引を使用したものを選択します。
表書きは「御霊前」が適切です。

香典は、故人の宗教や宗派に合わせて用意するのがマナーです。
参列前に確認できれば理想的ですが、不明な際には「御霊前」と記入するのが無難です。

香典の渡し方のマナー

大切な儀式のひとつであるお葬式では、袱紗の扱い方や香典の渡し方に関するマナーを知っておくことが大切です。

ここでは、袱紗の扱い方、香典の渡し方、そして香典辞退の案内があった場合の対応方法について詳しく説明します。

袱紗(ふくさ)の使用

香典袋を袱紗に包むことは礼儀作法です。

袱紗は祝儀袋や不祝儀袋を包むための布で、袋の破損や汚れを防ぐ役割があります。
最近は便利な台紙付きのタイプが増え、手頃な価格で手に入れることができます。

袱紗のカラーは、紫、灰色、深緑などシックな寒色系が適しています。
紫色は慶弔両方で用いることができるため、一つ持っておくと便利です。

袱紗に包むことで、香典袋を清浄に保ち、弔意をより適切に表現することができます。

お悔やみの言葉

香典は故人を悼み遺族を慰めるために贈られます。

香典を渡す際の言葉遣いには配慮し、故人の死に対して失礼のない表現を選びましょう。
例えば、「天寿を全う」「大往生」などの言葉は遺族のみが使用するものであり、参列者は使用しないように注意しましょう。

簡潔に哀悼の意を伝えるように心がけると良いかと思います。
悩まれる方は「ご愁傷さまです」「謹んでお悔やみ申し上げます」などが簡潔で定型の挨拶が良いでしょう。

参列できない場合

葬儀や法要に参列できない場合、香典を現金書留で郵送することは一般的な方法です。
葬儀後1週間から1か月程度を目安に送ると、喪家が対応に追われていない時期に届き、負担軽減につながります。

香典を郵送する際には、手紙を添えることでより丁寧に哀悼の意を示すことができます。
白い縦書きの便箋に、故人との関係や香典を同封している旨を簡潔に記載しましょう。
手紙を添えることで、喪家が香典の送り主に配慮を感じ、より心のこもった弔意として受け取られます。

辞退の場合

葬儀の際には、遺族が香典受け取りを辞退する場合があります。
その際は、遺族の意思を尊重し、香典は渡さないことが礼儀です。

ただし、香典以外の弔電、供花、お供え物に関しては、辞退の意向がない場合もあります。
香典の代わりに、これらを贈るのも一つの対応策です。

もしもの時に慌てないために

病院から危篤の連絡を受けたら、状況を確認し、医師や看護師から詳しい説明を受けましょう。

また、親族や関係者にも連絡を取り、必要に応じて病院に駆けつけられるよう調整します。

親族が亡くなった際、まずすべきことは死亡確認と連絡です。
医師から死亡診断書を受け取り、その後葬儀社の選定や葬儀の日程調整に移ります。
この際、喪主を決定し、葬儀に関する諸手続きを行います。

葬儀の際は喪主が挨拶を行うのが一般的です。
故人との思い出や人柄、参列者への感謝などを簡潔に述べます。

また、故人の遺志や、参列者へのお願いがあれば、この場で伝えます。
葬儀は故人との最後の別れであり、故人の冥福を祈る大切な儀式となるので、
できるかぎり事前に準備しておけることは準備しておきましょう。

香典の基本を知っておくことは大切

故人の想いを伝える香典は、マナーに沿った記入と渡し方で故人への敬意を表しましょう。

手書きの極意や表書き・氏名の記載、中袋の記入について、入手先や水引の選び方を知り、故人の宗教や立場に合わせた適切な形式で香典を贈りましょう。

さらに、袱紗の使用や参列できない場合の対処法を理解することで、失礼のない香典の渡し方が可能になります。

本記事が皆様の参考になれば嬉しく思います。