香典返しとは?相場・時期・品物・のしの書き方をわかりやすく解説
香典返しは、葬儀や法要で香典をいただいた方へ、お礼の気持ちを込めてお返しする品物のことです。
ただし、いざ準備を始めると「いくらくらいの品物を返せばいいのか」「いつまでに贈ればいいのか」「のしはどう書くのか」など、迷いやすい点がたくさんあります。
そこで本記事では、香典返しの基本から、相場・時期・選ばれやすい品物・掛け紙(のし)の書き方まで、実務で迷いやすいポイントをわかりやすくご案内します。
葬儀のともしびでは、葬儀後のご相談や法要に関するご案内も承っております。
香典返しや四十九日法要の準備でお悩みの方は、下記よりお気軽にご相談ください。

💡記事を先読み
- 香典返しの相場は、半返し(半額程度)〜3分の1程度が目安になりやすい
- 贈る時期は、仏式では四十九日法要を終えたあとが一般的
- 品物は、お茶・お菓子・タオル・洗剤などの消えものやカタログギフトが選ばれやすい
- 香典返しは「のし紙」ではなく、弔事用の掛け紙を使うのが一般的
香典返しとは
香典返しとは、葬儀や法要で香典をいただいた方に対して、感謝の気持ちと無事に法要を終えた報告を兼ねて贈る返礼品のことです。
昔から「いただいた香典の半額程度をお返しする」という考え方があり、現在でもその考えをもとに準備する方が多く見られます。
ただし近年は、葬儀当日にあらかじめ一定額の返礼品をお渡しする「即日返し」を採用するケースも増えています。
香典返しをしないケース
香典返しは一般的な返礼ですが、すべてのケースで必ず必要になるわけではありません。
たとえば、最初から香典辞退を案内している場合や、親族間で返礼を行わないと決めている場合、即日返しで一定の返礼が済んでおり、追加の返礼が不要と判断される場合などは、あらためて香典返しを行わないこともあります。
迷う場合は、家族や親族の考え方、地域の慣習を確認しながら判断すると安心です。
香典返しの相場
基本は半返し~3分の1返し
香典返しの金額は、一般的にいただいた香典の半額程度(半返し)、または3分の1程度が目安とされています。
高額な香典をいただいた場合は、半返しにこだわりすぎず、無理のない範囲で調整する考え方も一般的です。
目安としては、以下のように考えると選びやすくなります。
- 5,000円の香典 → 2,000〜2,500円程度
- 10,000円の香典 → 3,000〜5,000円程度
- 30,000円の香典 → 10,000〜15,000円程度
- 50,000円以上の香典 → 半返しにこだわりすぎず3分の1程度も目安
ただし、地域の慣習やご親族の考え方によっても差があります。
迷う場合は、親族間の基準や葬儀社の案内に合わせて考えると安心です。
高額な香典をいただいた場合
高額な香典をいただいた場合、一般的な返礼品だけでは半返しに届かないことがあります。
その場合は、当日にお渡しした返礼品に加えて、忌明け後に改めて品物を贈り、全体で半返し〜3分の1返し程度になるよう調整することがあります。
特に親族や特別に親しい方から高額の香典をいただいた場合は、形式どおりに一律で返すよりも、関係性に応じて丁寧に対応したほうが自然です。
会社・連名でいただいた場合
会社一同や部署一同、友人一同など、連名で香典をいただくこともあります。
この場合は、一人ひとりに個別で返すのではなく、皆で分けやすい品物をまとめて返すことも多いです。
たとえば、個包装のお菓子やお茶の詰め合わせなどは、職場でも配りやすく選ばれやすいです。
人数や金額によって対応が変わるため、無理に形式へ当てはめすぎず、受け取る側が負担にならない形で考えるとよいでしょう。

香典返しを贈る時期
忌明け後に贈るのが一般的
仏式では、香典返しは四十九日法要を終えたあと忌明けの報告を兼ねてなるべく早めに贈るのが一般的です。
そのため、四十九日法要の準備を進める段階で、香典返しもあわせて考え始めておくと慌てにくくなります。
四十九日法要の流れや準備については、下記記事でも詳しくご案内しています。
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即日返しとは
近年は、葬儀当日に参列者へ一定額の返礼品をお渡しする即日返しを行うケースも増えています。
地域や葬儀社の運用によっては、後返しではなく即日返しを基本とする場合もあります。
この方法であれば、後日の発送作業が減り、遺族の負担を抑えやすいのがメリットです。
ただし、当日に一律の返礼品をお渡ししていると、高額な香典をいただいた方へのお返しが不足することがあります。
その場合は、後日あらためて追加で返礼品を贈って調整します。
香典返しが遅れた場合
何らかの事情で香典返しが遅れてしまった場合でも、返さないままにするより、遅れてでも丁寧にお礼を伝えるほうが安心です。
その際は、返礼品だけでなく、遅れたことへのお詫びを添えた挨拶状を同封すると丁寧です。
香典返しに選ばれやすい品物
定番の品物
香典返しには、あとに残りにくい消えものが定番です。
具体的には、次のような品物がよく選ばれています。
香典返しの定番の品物
- お茶
- コーヒー
- 海苔
- お菓子
- タオル
- 洗剤
- カタログギフト
最近は、受け取った方が自由に選べるカタログギフトも人気があります。
相手の好みが分からない場合でも選びやすく、香典返しとして利用しやすい品物です。
品物選びのポイント
品物を選ぶときは、次のような点を意識すると決めやすくなります。
- 日常で使いやすいか
- 相手の負担になりにくいか
- 持ち帰りや受け取りの負担が少ないか
- 家族構成や年代に合っているか
たとえば高齢の方が多い場合は、重いものより軽くて扱いやすい品物のほうが喜ばれやすいことがあります。
避けたほうがよい品物
香典返しでは、慶事の印象が強いものや、好みが大きく分かれるものは避けることがあります。
また、サイズや保存方法に困るもの、受け取った側の負担になりやすいものも避けたほうが無難です。
迷った場合は、日常的に使いやすい消耗品やカタログギフトを候補にすると選びやすくなります。
香典返しの掛け紙(のし)の書き方

香典返しは「のし」ではなく掛け紙
一般的には「のし」と言われることが多いですが、香典返しに使うのは、正確には弔事用の掛け紙です。
慶事で使う「のしあわび」の付いたのし紙は使わず、弔事用の掛け紙を使うのが一般的です。
表書きの書き方
表書きは、宗教や地域によって違いがありますが、一般的には「志」が広く使われます。
関西では「満中陰志」、地域や宗教によっては「忌明志」や「偲草」が使われることもあります。
迷った場合は、「志」が広く使われるため選びやすいです。
ただし、地域や宗教、親族の慣習がはっきりしている場合は、そちらに合わせると安心です。
水引の種類
水引は、黒白の結び切りが一般的です。
一方で、関西や西日本では黄白の結び切りが使われることもあります。
また、内のし・外のしの使い分けは地域や慣習、依頼先の運用によって異なります。
一般的には配送の場合は内のしが選ばれることが多いとされますが、
迷う場合は親族や依頼先に確認すると安心です。
名前は誰の名前を書く?
掛け紙の下段には、喪家の姓を書くのが一般的です。
最近では、喪主のフルネームを書くケースもあります。
迷う場合は、地域の慣習や親族の考え方に合わせると安心です。
香典袋の表書きや書き方については、下記記事で詳しく解説しています。
挨拶状は必要?
香典返しを郵送する場合は、品物だけでなく挨拶状を添えるのが一般的です。
一方で、直接手渡しする場合は必ずしも必要ではありませんが、遠方の方や直接お礼を伝えにくい相手には、挨拶状を添えるとより丁寧です。
挨拶状には、香典へのお礼、無事に法要を終えたことの報告、本来は直接お礼を申し上げるべきところを書面で失礼することなどを記します。
一般的な注意点としては、次のようなものがあります。
挨拶状を書く際の注意点
- 句読点を使わない考え方がある
- 忌み言葉や重ね言葉を避ける
- 季節の挨拶は入れないことが多い
- 文面は簡潔で丁寧に整える
特に句読点については、使わない書き方が現在でも広く知られています。
よくある質問
連名でいただいた場合は、一人ひとりに個別で返すのではなく、皆で分けやすい品物をまとめて返すことがあります。
個包装のお菓子やお茶などは職場でも配りやすく、選ばれやすいです。
問題ありません。いただいた金額や関係性に応じて返礼品を調整することは一般的です。
むしろ、すべて同一の返礼品にすると、高額な香典へのお返しが不足する場合があります。
基本的には先方の意向を尊重して問題ありません。
ただし、特にお世話になった方などには、返礼品ではなくお礼状などで感謝を伝えることもあります。
一般的には忌明け後、あまり間を空けずに手配するのが安心です。
四十九日法要後に発送準備を進め、できるだけ早めに届くようにすると丁寧です。
送ること自体はできますが、郵送の場合は挨拶状を添えたほうが丁寧です。
特に直接お礼を伝えられない相手には、感謝と法要終了の報告を文章で補う意味があります。
親族間では、地域や家の考え方によって対応が分かれます。
一般的には返礼を行うことが多いですが、「親族間では行わない」と決めている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
どちらも一般的ですが、相手の好みが分かりにくい場合は、日持ちしやすい食品や日常的に使いやすい日用品が選ばれやすいです。
相手の家族構成や年代を考えて選ぶと失敗しにくくなります。
まとめ
香典返しは、香典をいただいた方へ感謝を伝えるための大切な返礼です。
ただし、相場・贈る時期・品物・掛け紙の書き方など、迷いやすい点が多いため、基本を押さえて無理のない形で進めることが大切です。
香典返しは、形式だけを守ればよいものではなく、相手との関係性や地域の慣習も踏まえて考えることで、より失礼のない丁寧な対応につながります。
連名・高額香典・親族間の返礼などは一律ではなく、相手との関係性に応じて調整することも大切です。
迷ったときは、ご親族や葬儀社に確認しながら進めると安心です。
香典返しや法要準備についてお悩みの方は、葬儀のともしびまでお気軽にご相談ください。


