喪服で悩む女性の必見ガイド!お葬式での服装マナー

💡記事を先読み 

  • 喪服は3種類ある
  • 服装だけでなく小物やメイクにも気を付ける必要がある
  • 喪服のレンタルもうまく活用すべし

このページでは、女性が葬儀に参列する時の服装に関するマナーを詳しくご紹介します。
冠婚葬祭での装いとして最も格式高い喪服の種類や着用シーン、基本のマナーから小物選びまで、知っておくべきポイントを網羅しています。

また、急な通夜参列時の対処法やレンタル方法も解説いたします。

男性の葬儀の服装に関しては下記記事をご覧ください。

葬式での女性のマストアイテム:喪服

通夜や告別式に参列する際の服装は、大切なマナーのひとつです。
女性は伝統的に喪服を着用していましたが、最近ではブラックフォーマルなどの礼服でも参列可能となっています。
ただし、年配の方やマナーに詳しい人はまだ喪服を好む傾向があるため注意が必要です。

喪服は礼服と比べて黒色が濃く、光沢がありません。
格式によって「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3種類があり、それぞれ着用できる範囲が異なります。

正喪服は最も格式が高く、着物が基本です。
準喪服はアンサンブルスーツが一般的で、略喪服はシンプルなワンピースでも参列できます。

正喪服:最上級のフォーマルスタイル

喪服の格式にはさまざまな段階があり、正喪服は最も格式が高いとされています。

正喪服は、喪主や三親等以内の近親者が主に着用します。
喪主が実際に着る衣服のことを「本喪服」と呼ぶ場合もあります。

素材としては、正喪服は黒の無地で、光沢感のないものを使用するのが原則とされています。
光沢のある素材は慶事の喪服に用いられ、光沢のない素材が喪事用の正喪服に用いられているためです。
正喪服の具体的な種類としては、ワンピース、スーツ、アンサンブルなどがあります。

正喪服は、地域や宗教、宗旨によって慣例やタブーとなる色使いやアイテムが存在するため、地域の情報収集や、事前に喪家への確認が必要とされます。
喪家によって異なる場合があることは覚えておきましょう。

準喪服:汎用性の高いセミフォーマルスタイル

準喪服は、深い悲しみを表すために着用する、黒や紺色を基調としたフォーマルウェアです。
喪主の家族や友人、会社関係者などが着用することが多く、一般的に「喪服」と呼ばれるのは、この準喪服のことです。

女性の準喪服は、ワンピース、スーツ、アンサンブルなどが適しており、どれも光沢のない生地を使用したシンプルなデザインが求められます。
特にワンピースは、膝下丈程度のものを選ぶことが多く、アクセサリーは真珠か黒曜石の控えめなものを合わせましょう。

準喪服は、冠婚葬祭の場だけでなく、お悔やみの訪問や法事などでも着用されます。
故人や遺族への敬意と礼儀を示す大切な服装であり、場面にふさわしいものを選ぶことが大切です。

略喪服:日常着に近いカジュアルスタイル

略喪服は、ブラックスーツ、ワンピース、アンサンブル、パンツスーツなどが着用できます。

色は、黒以外に濃紺やダークグレーなど地味なものであれば問題ありません。
柄も控えめなものであれば着用できます。

略喪服は、フォーマルな服装ですが、準喪服ほど厳格ではありません。
通夜の参列のみの場合や、親族以外で参列する場合に着用することが多いです。

喪服を着る際の注意点

肌の露出を避ける

喪服は肌の露出を極力避けるようにしましょう。
特に、腕や胸元、太ももなどは黒のストッキングやタイツでカバーします。
夏に着物を着る場合は絽の着物を着用すると良いでしょう
※絽の着物とは生地に透け感があり通気性が高いため、夏でも比較的涼しく過ごせる着物のこと

アクセサリーは控えめに

アクセサリーは、シンプルなパールか黒系のものを選ぶようにしましょう。 
光る宝石類や派手なデザインのものは避けます。

着丈の長さは控えめに

一般的な服装のルールとして、肌の露出が少ないものを選ぶことが大切です。

女性の場合、喪服のスカートは膝が隠れる長さからくるぶし丈が適切です。
椅子に座っても膝が見えない程度の丈が目安となります。
夏場の暑い時期には、5分丈〜7分丈のスカートも許容されていますが、フォーマルな印象を与えるためには、長めのスカートを選ぶことが推奨されます。

トップスについては、長袖のブラウスやワンピースが基本です。
素材は季節に合わせて、春夏は薄手で通気性の良いもの、秋冬は厚手で保温性に優れたものを選ぶと良いでしょう。
また、ネックラインは深すぎないものを選び、胸元は露出しないように注意することが大切です。

全身黒のコーディネートで統一感を

女性は喪服に合わせてストッキングやブラウスを黒色で揃えるのが一般的です。
ストッキングは夏でも着用し、厚さは30デニール以下で、肌が少し透けて見えるものがおすすめです。
ベージュや薄すぎるストッキングは葬儀にはふさわしくありません。

冬場は寒さ対策が必要になるため、体調を考えてストッキングを選びます。
寒い季節のストッキングは、60デニール〜80デニールぐらいであれば許容範囲内の場合もあります。
コートを着用する場合も、喪服に合わせて黒色を選びましょう。

マットな黒を選んで品格アップ

喪服選びで迷ったときは、黒色が濃いものほど格式が高くなる傾向にあるため、濃い黒色の喪服を選ぶと良いでしょう。
特に高級な喪服ほど黒色がより深くなる傾向にあるため、予算に余裕がある場合は品質の高い喪服を選ぶのがおすすめです。

喪服の価格はピンキリで、既製品の準喪服であれば2万円〜5万円ほどで購入できます。
より品質の高い喪服や、オーダーメイドの喪服を選ぶ場合は、10万円以上かかる場合もあります。
予算や用途に合わせて、最適な喪服を選びましょう。

小物選びにも気を抜かない

喪服だけでなく、葬儀に参列する際は、靴や、バッグなどの小物にも注意を払う必要があります。
華美なものは使用せず、黒いものやシックなデザインのものを使用するようにしてください。

靴はフォーマルなパンプスを

葬儀に適した靴を選ぶ際には、黒またはダークブラウンのシンプルな革製のパンプスがおすすめです。
派手な装飾やピンヒールは避け、靴の素材には、ワニ革やヘビ革など殺生を連想させるものは避けるようにしましょう。

バッグはシンプルな黒無地タイプを

葬儀の際のバッグはコンパクトであることが基本で、必要最低限のものが入る程度が理想です。
ただし荷物が多くなる際はサブバッグを持っても問題はないです。

基本的には黒色で光沢のないものを選ぶようにしましょう。
故人を悼む葬儀では華美なデザインのものは避けてなるべくシンプルなものが望ましいです。

白無地のハンカチを用意する

ハンカチは、通夜や葬儀に参列する際に利用するアイテムです。

白無地で、素材は吸水性に優れたコットンや麻が適しています。
光沢のあるシルクやレーヨンはマナー違反となりますので、使用を避けましょう。
柄物ではなくシンプルなデザインを選び、清潔感のある状態にアイロンをかけておくと良いでしょう。

喪主や遺族の場合は、弔問を受ける立場であるため、ハンカチよりも少し大きめのハンカチーフを使用すると良いとされています。
白無地のハンカチは、慶弔どちらでも使用できるため、常備しておくと便利です。

冬の葬式でのポイント

冬の葬式の場合、喪服にコートを重ねることがあります。
黒いコートがいちばんですが、紺、茶、灰色など、地味な色のものであれば問題ありません。
ただし、光沢のあるボタンや金具、毛皮や革製のコートはふさわしくありません。

【注意すべき点】

  • 光沢のあるボタンや金具、毛皮や革製のコートは避ける
  • 地味な色のコートを選ぶ
  • 黒色のコートが最適

宗教や宗派による違いに注意

葬儀の服装は、宗教や宗派によっても異なります。

たとえば、仏教の場合は、黒やグレーなどのダークカラーの喪服を着用するのが一般的です。
一方、キリスト教の場合は、黒や紺などのダークカラーの喪服でも問題ありませんが、白やグレーなどの明るい色の服装を着用することもできます。

また、地域によっても葬儀のマナーは異なる場合があります。
たとえば、沖縄では、白や黄色の服装を着用することがあります。
葬儀に参列する前に、地域の慣習を調べておくことをおすすめします。

宗教、宗派に関係なく下記の項目は意識する必要があります。

  • 葬儀のマナーは地域や宗教によって異なる場合があるため、地域の慣習や宗教のしきたりを確認しておきましょう。
  • アクセサリーは、派手なものや音の出るものは避けましょう。
  • 香水や整髪料などの強い香りは、周りの人に不快感を与える可能性があるため、避けるべきです。

お葬式に相応しい女性のメイク

葬儀に参列する際の女性は、服装だけでなく、メイクや髪型、ネイルなどの身だしなみにも気をつける必要があります。
ここでは、それぞれどのような点に注意すればよいかご紹介します。

メイク

葬儀のメイクは、故人への敬意を表すために薄化粧が基本です。

ファンデーションとフェイスパウダーで肌の色ムラを整え、アイシャドウやチークは淡い色を選びましょう。
リップは薄めのピンクやベージュなどの口紅で控えめに。
マスカラとアイラインは極力避けましょう。

髪型

髪型は、まとめ髪が基本です。

ポニーテールやシニヨンなど、襟足が隠れるように髪をまとめましょう。
前髪が長い場合は、ピンで止めておくと顔にかからず好印象です。

ヘアアクセサリーはシンプルな黒や茶色のヘアゴムやピンを使用し、派手なものやキラキラしたものは避けましょう。
また、髪の毛に香りが強いワックスやスプレーをつけないよう注意しましょう。

ネイル

ネイルは塗らないのが基本ですが、急な訃報の場合間に合わないこともあるので、手袋やネイルコンシーラーを用いる方法もあります。

その他の注意点

  • 香りの強い香水やボディクリームは避けましょう。
  • アクセサリーはシンプルなデザインのものを身につけ、派手なものやブランド物のアクセサリーは慎みましょう。
  • 目立つような柄や装飾が入った衣服は避けましょう。

葬儀は故人との最後の別れを惜しむ大切な時間です。
身だしなみには十分に注意し、故人や遺族への敬意を払いましょう。

喪服レンタルで賢く準備

喪服の購入は高額になりがちで、着る機会が少ないため、体形に合わなくなっている方も多いでしょう。
そこで、急な冠婚葬祭で喪服が必要な場合は、喪服のレンタルが便利です。
様々なサービスが存在するため、自分に合ったものを選びましょう。

喪服レンタルサービス

  • きもの365
    訪問着&フォーマル 和楽庵: 和装・洋装・男性用の礼服を取り揃えているレンタルサービス。
  • きものレンタリエ
    1回から7泊8日まで選べるプランを用意しており、急な葬儀にも対応可能。
  • 喪服レンタル VASARA
    有名ブランドを含む豊富な種類の喪服を扱っている。

喪服選びのポイント

  • 体形に合ったサイズを選ぶ
  • 生地の種類やデザインなどを確認する
  • レンタル期間をチェックする

喪服レンタルを利用することで、冠婚葬祭に間に合わない心配がなく、必要な時だけ利用でき、保管場所にも困りません。

貸衣装店や葬儀社を利用する

葬儀に必要な喪服は、貸衣装店を利用して試着しながら選ぶことができます。
和装の喪服もレンタルされており、着付けサービスも依頼可能です。
葬儀社に依頼すれば、地域や宗教に合わせた喪服を用意してくれることもあるため、忙しい遺族の負担を軽減できます。

まとめ

葬儀において、女性が喪服を着用する理由は、故人への弔意を示し、悲しみの気持ちを表現するためです。

女性が喪服を着用する際には、服装マナーに注意する必要があります。

急な訃報があった時でも、慌てずに対応できるようにしておくのが大人のマナーの一つだと思いますので、この記事を参考にしていただければと思います。